それぞれの靴に込める思い

生徒の声
このページでは、当校の生徒や卒業生から
寄せられた声をご紹介しております。
入学・受講をお考えの方は、
ぜひこちらも参考にしてください。
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愛嬌どっさり、一足目

2018年度 本科1年生 勝本 さやか(34)
 

靴職人を目指したのは、「靴が好き」、簡単に言えばただそれだけ。しかも例えばマニアと称せるほど詳しいわけではなく、靴の世界を極めたいというよりはむしろ、自分の好みの靴を自分が履きたいという、いわばエゴのような動機のほうが強い。しかし世の中には「好きこそものの上手なれ」という私にとってはありがたい言葉もある。大事なのは、何はともあれ熱中できることではないか。靴づくりをはじめてみると、慣れないことばかりで想像するよりも沢山の工程がある。難しい、上手くできない、やり直してばかり。しかも材料は無限にあるわけではない。縫い目は曲がり、あってはならないところに穴が空き、よ~く見なくても傷だらけ。どれだけケアしながら履いても一生ものの靴になりそうにない。出来上がった一足目はそんなブスな靴だ。そういえば、同級生のT君が言っていた。「こんな靴だけど可愛くなってきた。」うん、共感できる。ちゃんと一足作ったという達成感もあるじゃないか。要はこの積み重ねだ。ミシンも練習用の紙を縫うことすら一苦労だったのに、今では紙はそこそこきれいに縫えている(完璧と言えないところが辛い。そして二足目が縫いあがったところだが、やはり曲がっている。辛い。しかし一足目よりはマシ。良かった。)。小さなことでも、繰り返しが人を進歩させてくれる。ありがたい。
一足ずつ、一歩ずつ、靴を作り上げていく。美人な靴を目指して

いままでと、これからと

2018年度 本科2年生 御園生 周平(40)
 

「自分のやりたい仕事と自分に合っている仕事は違う」と聞いたことがあります。モノづくりに対して漠然とした憧れはあったものの、自分に合っているかどうかもわからない、今の仕事を捨てる勇気もない、恥ずかしながら三十半ばから後半に差しかかりそんな想いを抱えながら日々働いていた気がします。偶然インターネットでサルワカのことを知り、自分の中でふつふつとそんな想いが煩悶しているのを感じました。
高級な革靴に関しては何の予備知識もなく「憧れだけど敷居が高い」というイメージでした。まずは自分の想いを確認するべく体験コースに参加したのですが、予想以上に力仕事であることや学校の雰囲気を知ることができたのは収穫でした。また、伝統的な流れを汲むモノ、生活に不可欠なモノを自分の手でつくるというのは自分の嗜好にあっているようにも感じました。年齢的に葛藤はあったものの、これは本格的に取り組んでみたいな、現実的に手に職をつけれたら、との願望もあり入学を決意したのです。
手製靴は想像以上にいくつもの工程を経てつくられるもので、昨日今日で出来上がるものでなく毎日の積み重ねが成果として現れてきます。それは瞬発力以上に持続力が試されているような気がします。良かった点、悪かった点を整理してまた次の靴をつくる…「継続は力なり」を実感しています。また、靴づくりの勉強では、座学・演習含めて分からないことや疑問にぶつかることが多々あります。まずは自分で気づく、答えを出す力も求められますが、先生方も一線で活躍されている方々で疑問には答えてくれますし、時には仲間と質問しあい助けあえる環境もあり、充実した時間を過ごせています。資材が急に必要になった場合もすべて浅草近隣で手に入るので、最適な環境で勉強できていることを感じています。
靴は若者からシニアの方まで、その人の美しさ、表情、生活を豊かにしてくれるものです。これからの生涯の仕事にしていけるよう、実力をつけるべく残りの学生生活も悔いのないよう頑張っていきたいです。

作って楽しい、履いて嬉しい紳士靴

2018年度 本科2年生 金田 真大(30)
 

小さい頃から自分の手で何かを作ることが好きでした。器用ではなかったので得意ではありませんでしたが。
サルワカに入って靴作りを学んで、実際に作っていくと自分の作業の雑さと不器用さが際立ちます。毎回完成する度ため息が出ますが、それでも自分で作った靴なので愛着があります。何より、入学して1足目に作った靴と見比べると、とても成長を感じられて嬉しいです。
作業は失敗の連続ですが、作ることは全てが楽しく、靴の形になっていくのを見ていると胸が踊ります。作業の中で課題がどんどん出てきて、次回はここを気をつけようとか思いながら次に作る靴のことを考えてわくわくしています。
卒業までに少しは満足できるような靴を仕上げたいと思うので、これからも日々頑張って行きたいと思います。

卒業生の声

 

2017年度卒業生 安藤文也さん
 

「World Championships in Shoemakingを終えて」
サルワカ・フットウェア・カレッジを卒業後一年間、ゆっくりではありますが靴の制作をしていました。職人を志すには高い完成度を保ちつつも一定の制作スピードが必要であると思っていますが、現段階では靴とじっくり向き合い、依頼してくださったお客様の理想の靴、そして自分の思い描く完成形がどの様なものなのかを確認する必要があると感じました。
そうして日々靴作りをしている折、ロンドンで開催される「Super Trunk Show 2018」にて「World Championships in Shoemaking」が行われる事を知り、世界で自分の感覚や技術がどう見られるのかを知る良い機会だと思い出品を決めました。出品物は黒のプレーントゥオックスフォードのみとされ素材や底付けの仕様など細かく指定がありました。
制作ではどの工程でもまず理想とする線をしっかり頭で描いてから手を動かす様にしています。そうする事で手が迷う事を防げます。材料の殆どは[革]という天然物であり、作る度に状況は異なるので、作りながらよく考え、最善の選択をしていく、ということがとても大切だと感じています。
今回のコンテストの結果は5位という順位をいただきました。結果発表の際、世界各国の出品者の方々の靴も拝見させていただき、オックスフォードのスタイルの広さに感激し、とても刺激を受けました。ドレスシューズとはどの様な佇まいなのか、とても奥深く、永遠の課題ではありますが今回のコンテストを機に少しだけでもその偉大なテーマに歩み寄れたなら嬉しいです。

最後になりますが、靴づくりの技術はかけがえのないものです。 技術があるからこそ良いアイディアも浮かぶと思います。その技術はサルワカの先生方やお世話になっている先輩方から教わり、そして靴づくりを発展させてきた先人達の知恵があったからこそ今の私があります。その事に日々感謝しながら靴づくりを続けています。

諦めない気持ち

2016年度 本科1年生 矢野 靖子
 

サルワカを選んだのは、仕事をしながら通えるという点もありましたが、「イギリス」が好きだからという漠然とした理由でした。


私は音楽と洋服が大好きで育ち、通信高校に通いながらアパレル販売スタッフとして働きそのまま入社。転勤がきっかけで上京しましたが、会社の倒産を機に一旦地元へ戻りました。
気づけば自分の周りにはデザイナー、アーティスト、イラストレーター、フォトグラファーなど他にも自身の腕一本、まさに職人達が多く、なにも発信できない自分自身にモヤモヤする日々が続いていました。

もう一度アパレル業界に行くか、好きな音楽業界に行くか・・・と考えていた時にふと10代の時にバイトのお金を頑張って貯めて、初めて買ったドクターマーチンの靴を手にした時の事を思いだしたのです。
憧れの靴を手にした時の感動。これからこの靴をはいて何処へ行こうか?というドキドキ、ワクワクした感覚。コレだ!と思い地元のケミカルシューズ企画メーカーの求人を偶然見つけ入社しました。


そこで靴作りの工程の多さに驚き、ミリ単位の厳しさを知り、そして企画だけじゃなく自らも「靴を作りたい!」という気持ちが大きくなっていき、サルワカ入学をどうしても諦めきれず意を決して再度上京しました。


もともと不器用な方だとわかっていましたが、サルワカに入ってから自分の不器用さを更に痛感。作業も理解も遅く、皆についていくのに必死な日々が続いていますが、そんな私に根気よく丁寧に教えてくださる先生方、周りの皆に助けてもらいながら靴と向き合い、毎日発見の連続なサルワカ生活を過ごしています。


入学して3ヶ月目に突入しましたが、今は1足目の縫製が終わった所です。正直靴といってはいけないような出来ですが、自分の人生の中できっと忘れられない1足になると思います。


努力は裏切らないと信じて、この靴はいたらテンション上がるな!元気出るな!なんて思ってもらえる靴が作れるよう、日々精進していきます。


最後に、もし入学を迷っている方がいるようでしたら、説明会だけにでも足を運んでみてください。
1から10までを順序だてて教えてくれる学校はおそらく他にもあるでしょう。
ですがサルワカは、自分のやる気・熱意しだいで20も30も教えて下さる環境、先生方ばかりだと私は実感しています。そんなサルワカは、私の大好きな場所です。

 

 充実した日々

2016年度 本科2年生 安藤 文也
 

入学前は、靴作りの知識も経験も無く、特別靴好きというわけでもありませんでしたが、偶然靴職人の番組を観た事により一気に靴への感心が高まり入学を決意しました。
入学してからは道具のメンテナンスから始まり、デザイン、パターン、縫製、メイキング等様々な勉強を通して自分の一足を制作していきました。全てが初めての経験だったので最初は上手くいかないことだらけでしたが先生方が実演をしながら教えてくださるので、自分の作業と見比べ考えながら勉強する事が出来ました。
もっと上手くなって美しい靴を作り上げたいという一心で日々練習を繰り返していくうちに、夜には夢の中でも靴作りをするようになりました(笑)
これだけ夢中になれたのも靴作りの全ての行程が心底楽しかったからです。特に平面の革が立体の靴になっていく瞬間はいつも胸が躍ります。
サルワカで「自分の手で靴を作り、履き、手入れをして再び履く」という事を経験出来たからこそ、靴への愛情と奥深い魅力を身を以て感じることが出来たと思います。